Tech Saitama 特別編 【謝罪駆動開発】謝罪会見シミュレーター
その点につきましては、現在調査中でございます。

【謝罪駆動開発】謝罪会見シミュレーター
昨今、運転免許証などの個人情報漏えいや、クラウド事業者のランサムウェア感染を始めとする大規模障害が世間を騒がせる今日この頃(この文章は2026/10/07に書かれました)。
この時代、エンジニアに本当に必要なスキルとは何でしょうか。
セキュリティ対策?
障害対応力?
いいえ、謝罪スキルです。
そこで本日、ある架空のサービスに障害が発生しました。
原因は、誰も予想していなかった「何か」です。
あなたはCTOとして、ほぼ初見の資料だけを手に記者会見へ臨みます。
待ち受けるのは、容赦ない質問を投げかける記者クラブの皆さん。
必要なのは、障害対応の経験でも、SREの知識でもありません。
深々と頭を下げる姿勢。
「現在、調査中です」と言い切る胆力。
そして、
「根本原因については、文字どおり“根”から調査しております」
と言い切る勇気です。
サービスはなぜ止まったのか。
誰が悪かったのか。
そもそも本当に誰かが悪かったのか。
それは、最後まで分からないかもしれません。
参加枠
役員
- 謝罪する人
- 会見の資料は、当日お渡しします。事前の準備は要りません
- 読み上げてよい原稿と想定質問を用意しています
謝罪会見一覧
| 社名 | サービス | 説明 |
|---|---|---|
| 株式会社さいたま盆栽クラウド | 決済サービス「BonsaiPay」 | 県内の商店街を中心に、約3,000店が加盟する決済サービスを運営する。社長の趣味は盆栽で、社内の盆栽管理AI「剪定くん」もそのために開発された |
| 株式会社埼玉タイムレコード | クラウド勤怠管理「出勤ぽっぽ」 | 約400社、従業員約5万人が使う勤怠管理サービスを運営する。コスト削減のため、バックアップを伝書鳩で秩父のデータセンターへ運んでいる |
| 株式会社武蔵野エージェンティック | 社内経費精算システム「セイサンAI」 | 社員約800名。経費精算の申請から承認までを、AIエージェントに任せている |
記者クラブ
- 質問する人
- 受付で、媒体カードと質問例のカードをお渡しします
- 媒体カードには、その媒体ならではのおすすめ質問が会見ごとに載っています
加盟社一覧
| 社名 | 説明 |
|---|---|
| 埼玉インフラ新報 | 県内のインフラエンジニアに読まれている業界紙。紙面の半分はグラフ |
| 月刊ぼんさい技術 | 盆栽と技術の交差点を扱う専門誌。創刊号の特集は「針金かけとリファクタリング」 |
| 週刊ローム層 | 関東ローム層のように、ゴシップを積み上げる週刊誌。見出しは毎号「独占」 |
| 季刊ハト科 | 鳩の専門誌。鳩の味方であり、人間には厳しい |
| エージェント・タイムズ | AIエージェント専門の Web メディア。記事の8割はAIが書いている |
| 日刊さきたま経済 | 県内企業の経営と株価を追う経済紙。社長の顔写真の撮り方に定評がある |
| 氷川参道テレビ | 大宮のローカルケーブルテレビ局。視聴者は地元の方が中心 |
| こども埼玉ジャーナル | 県内の小学生向け新聞。記者も読者目線で質問する |
| Musashino Daily Wire | 武蔵野を拠点に、日本の企業文化を海外に伝える英字通信社 |
| インシデント・ウォッチ | セキュリティ事故を専門に追う Web メディア。トップページには常に「現在対応中」のバナーが出ている |
| コンプラ時報 | 企業法務とコンプライアンスの専門紙。読者の多くは法務部員 |
| 就活ジャーナルさいたま | 県内の就活生向け情報誌。毎年「入りたい会社ランキング」を発表している |
| スポーツ埼京 | 本来はスポーツ紙。人手不足のため、今日は社会部の代わりに来ている |
| 月刊ムーンライト埼玉 | 占いとスピリチュアルの月刊誌。障害の原因は、だいたい方角か星回りだと考えている |
クライシスコンサルティング
- うんえいよう
- 広報部長役
会見の流れ(1件25分)
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 1分 | 広報部長(司会)による障害概要の読み上げ |
| 5分 | CTO 入場、謝罪、冒頭のご説明 |
| 18分 | 記者との質疑 |
| 1分 | 最後の謝罪と退場 |
よくあるかもしれない質問
役員向け(謝罪する人)
記者会見の謝罪ははじめてですが、役員に申し込めますか
大丈夫です!
専任のクライシスコンサルティングが原稿と想定回答を用意しているので、読むだけで謝罪することができます。
謝罪の経験がないのですが、CTOを務められますか
問題ありません。
謝罪の経験がないということは、それだけ謝罪する機会に恵まれなかったということです。 この機会に、ぜひ実績を作ってください。
謝罪する際、スーツの着用は必須ですか
服装よりも、謝罪の姿勢を重視しております。
なお、ここでいう姿勢とは、取り組み方と上半身の角度の両方を指します。
菓子折りは必要ですか
必要ありません。
なお、菓子折りによって記者の質問が甘くなることは保証いたしかねます。
配布された資料に矛盾があった場合、どうすればいいですか
まずは、配布資料に矛盾があったことについて謝罪してください。
どちらの情報が正しいかについては、現在確認中です。 なお、確認の結果、どちらも正しくなかった場合は、改めて謝罪してください。
想定外の質問をされたら、どうすればいいですか
「現在、調査中です」とお答えください。 それでも追及が続く場合は、「確認して、改めてご報告いたします」とお答えください。
なお、改めてご報告する機会があるかどうかは未定です。
記者からの質問に正直に答えてもよいですか
もちろんです。
ただし、正直に答えた結果、新たな謝罪が必要になった場合については、責任を負いかねます。
会見中に自分が何の責任者なのか分からなくなったら、どうすればいいですか
ご安心ください。
少なくとも、現在行われている謝罪会見については責任者です。 それ以外の責任範囲については、現在調査中です。
謝罪会見で「遺憾です」と発言してもよいですか
問題ありません。
ただし、「遺憾です」は謝罪ではないのではないか、という質問が出る可能性があります。
「再発防止に努めます」と言えば許されますか
許されるかどうかについては、現在確認中です。
なお、再発防止策として「再発防止に努めること」はすでに検討しております。
謝罪会見で失言してしまったら、どうすればいいですか
まずは、その発言について謝罪してください。
謝罪のための記者会見で、さらに謝罪することになっても問題ありません。
記者会見の途中で笑ってしまったらどうすればいいですか
笑ってしまったことについて、速やかに謝罪してください。
なお、謝罪中に再び笑ってしまった場合は、原因の究明と再発防止に努めてください。
会見中に新たな障害が発覚した場合はどうすればいいですか
まずは、新たな障害が発覚したことについて謝罪してください。
その後、当初の障害と新たな障害の関連性について調査を開始してください。
なお、調査システムにも障害が発生した場合は、調査体制について謝罪してください。
CTOとして、その場で障害を修正してもよいですか
技術力のあるCTOは大変心強い存在です。
ただし、会見中に障害を修正してしまうと、謝罪する理由がなくなってしまいます。 イベントの円滑な進行にご協力ください。
記者クラブ向け(取材する人)
記者会見の取材ははじめてですが、記者クラブに申し込めますか
大丈夫です!
会見ごとに説明資料や想定質問を用意しているので、読むだけで取材することができます。
障害対応やインフラの知識は必要ですか
必要ありません。資料に書かれていることがすべてです。
知識があると、記者として鋭い質問ができるかもしれません。
媒体カードの設定になりきる必要がありますか
必須ではありませんが、媒体の特色を生かした取材をおすすめします。
たとえば、インフラ専門紙なら稼働率、経済紙なら損失額、鳩の専門誌なら鳩の労働環境について質問してみてください。 ただし、鳩からの回答については保証いたしかねます。
質問カードに書かれていない質問をしてもよいですか
もちろんです!
質問カードはあくまで参考資料です。 記者の皆さんには、CTOが事前に想定していない質問をする権利があります。
なお、CTOには「現在、調査中です」と回答する権利があります。
難しい質問が思いつかないのですが、記者になれますか
大丈夫です。
「それはどうしてですか?」という質問を繰り返すだけでも、立派な取材になります。 特に5回ほど繰り返すと、技術的な問題が組織的な問題に変わることがあります。
CTOが技術用語を使って説明した場合、意味を聞いてもよいですか
もちろんです。
「それはどういう意味ですか?」と質問してください。 説明を受けても理解できなかった場合は、「小学生にも分かるように説明してください」とお願いすることをおすすめします。
なお、CTO本人が理解しているかどうかについては、現在確認中です。
他の記者の質問に便乗してもよいですか
もちろんです。
「先ほどの質問に関連して」と前置きすることで、自然に追及できます。 なお、先ほどの質問が何だったか忘れてしまった場合は、「先ほどのご説明について、もう少し詳しく」とお尋ねください。
CTOの回答に納得できなかった場合、さらに追及してもよいですか
もちろんです。
「説明責任を果たしたとお考えですか?」という質問がおすすめです。 この質問は、説明責任を果たしたという回答にも、果たしていないという回答にも使用できます。
CTOが「現在、調査中です」としか答えてくれません。どうすればいいですか
「誰が調査しているのですか?」「いつまでに調査が終わるのですか?」「調査の進捗はどうなっていますか?」と質問してみてください。
すべての質問に対して「現在、調査中です」と返ってきた場合、調査が順調に進んでいるかどうかについても質問してみてください。
CTOではなく社長が謝罪すべきではありませんか
社長の所在については、現在確認中です。
謝罪すればサービスは復旧しますか
いいえ。
しかし、謝罪によって信頼回復に向けた第一歩を踏み出すことができます。 サービスの復旧については、第二歩以降で検討いたします。
会見で発表された再発防止策は、実際に実施されるのでしょうか
再発防止策を確実に実施するため、再発防止策実施検討委員会の設置を検討しております。
委員会の設置時期については、現在調整中です。
共通(役員・記者クラブ)
実在する企業とは関係ありますか
すべて架空の設定です。
ただし、どこかで聞いたような話が出てくる可能性はあります。
本当に障害を起こしたことがあるのですが、参加してもいいですか
歓迎します!
ただし、当日再現していただくのは「謝罪会見」だけで結構です。 「障害」の再現は固くお断りしております。
謝罪会見に勝ち負けはありますか
勝敗については、現時点で明確な基準を設けておりません。
ただし、記者が納得し、CTOが説明責任を果たし、サービスが復旧すれば、全員が勝者と言えるかもしれません。
なお、サービスの復旧については本イベントの対象外です。
会見中に沈黙が続いてしまった場合、どうなりますか
沈黙もまた、謝罪会見の重要な要素です。
役員の方は、神妙な面持ちで資料をご確認ください。
記者の方は、「この沈黙について、どのように受け止めていらっしゃいますか?」と質問してみてください。
会見中に障害の根本原因が判明した場合はどうなりますか
まず、根本原因が判明した経緯について調査を開始します。
その後、原因が判明するまでに時間を要した原因についても調査します。
謝罪会見が炎上した場合、どうなりますか
新たな謝罪会見を開催する必要が生じる可能性があります。
その際は、本イベントで得た知見を十分に活用できるものと考えております。
このイベントに参加すると、実際の障害対応に役立ちますか
障害の検知、原因究明、復旧については、効果を保証いたしかねます。
ただし、障害発生後に「弊社といたしましては」と言い始めるまでの時間は、短縮できる可能性があります。
参加枠・タイムテーブルなどの詳細と申し込みは connpassイベントページ ↗ をご覧ください。